【中国語怪談話】夢中情人

今回ご紹介する中国語怪談は『夢中情人』です。
夢の中にいつも現れるあの人はいったい誰……


本文

『夢中情人』
寧最近總是[1]夢見同一個夢,夢裡一個男人對她說:“妳來嘛,[2]妳來找我嘛,我等妳……”
終於,寧忍不住了,於是問他:“你是誰?我怎麼才能找到你呢?”
男人說:“明天中午12點在xx公園門口的站台上來找我,我這裡有一顆痣。”
男人用手指著自己的下巴。醒來,寧[3]匆匆找到自己的好友並把一切告訴好友,好友[4]答應陪同她一起前往。
中午11點55分兩人在約定的地方等,卻不見男人來,天氣炎熱,寧對好友說:“太熱了,我到對面買兩支雪糕,妳在這裡等我。”
說完寧過街去了。就在這時,一輛[5]車子衝了過來,一聲慘叫……好友跑過來一看寧,已倒在血泊中。[6]當打開車門預備把寧送到醫院時,才發現這是一輛靈車,而車上的玻璃棺材中躺著個男人,男人的下巴有一顆痣……
好友恍然,看看自己的手錶,現在的時間是12點整。再探探寧的呼吸,已經停止了。

<出典>
豆瓣「史上最恐怖的9篇超短篇鬼故事」
https://www.douban.com/group/topic/9370150/


解説

[1]夢見同一個夢
ここでは「同じ夢を見ている」と訳しています。
「同じ夢を見る」という言い換えをいくつか紹介します。

 <例文>
  我最近夢見同一個夢。
   (この頃同じ夢を見る。)
  我最近重複做同一個夢。
   (この頃繰り返し同じ夢を見る。)
  我在夢裡見過同一個人。
   (同じ人に夢で会ったことがある。)

[2]妳來找我嘛
ここでは「会いにおいで」と訳しています。
「找」は「探す」「見つける」「会う」という言い回しです。

 <例文>
  我下班後再找你。
   (仕事終わったらそっち行くね。)
  欸,終於找到你了!我已經打了好幾通耶。
   (あぁ、やっとつかまった。何度も(電話を)かけたんだよ!)

[3]匆匆
ここでは「取るものもとりあえず」と訳しています。
「匆匆」+「動詞」で「慌ただしく〜〜する」という言い回しになります。

 <例文>
  來匆匆,去沖沖。
   (トイレはいつも清潔に)
   (※トイレに貼られている表示。意味は「慌てていても流してから出てね」
    匆(ㄘㄨㄥ)と沖(ㄔㄨㄥ)の音をかけている)
  今天匆匆出門,忘了帶手機了。
   (慌てて出てきたから携帯忘れた!)

[4]答應
ここでは「一緒に行くと言ってくれた」と訳しています。
「承諾する」という言い回しです。

 <例文>
  你明明答應給我買Switch啊!
   (スイッチ買ってくれるって言ったじゃん!)
  如果我是你,絕對不會答應的。
   (僕だったら絶対断ってたね。)

[5]車子衝了過來
ここでは「一台の車が突っ込んできた」と訳しています。
「V + 了 + O(またはV + 了)」の文法は、その動作が終了した後、すぐ違う動作が起こることを予期させる効果があります。

 <例文>
  他把煙吸了一口,開始說故事了。
   (彼は煙草を一服すると話し始めた。)
  我拿起了筆,但卻不知道該怎麼下筆。
   (ペンを手に取ったものの、何から書き始めたものか思案した。)

[6]當打開車門
ここでは「後部ドアを開けた時」と訳しています。
「~を目の当たりにした時」という言い回しです。

 <例文>
  當我回神來,會議已經結束。
   (気づいたら会議終わってた。)
  當我想要打電話給妳,剛好電話響了。
   (電話しようと思ってたところにちょうどかかってきた。)


訳文

『理想の恋人』
寧はこのところ毎晩同じ夢を見ている。
いつも同じ男が出てきてこう言うのだ。
「おいで。会いにおいで。待っているよ……」
ある夜、寧は思い切って尋ねてみた。
「あなたは誰なの?どうすれば会えるの?」
すると男はこう答えた。
「明日の昼12時、xx公園前の広場においで。このホクロが目印だ」
と、自分の顎のホクロを指差した。

寧は目覚めると、取るものもとりあえず親友に会いに行った。そして一部始終を話して聞かせると、彼女は一緒に行くと言ってくれた。
11時55分、男が指定した場所に着いたが、男の姿は見当たらない。
暑い日だった。
寧は「暑いからアイスでも買ってくるね。ここで待ってて」と親友に声をかけ、通りを横切って行った。
そこへ一台の車が突っ込んできた。悲鳴があがる……

彼女は慌てて寧の元へ駆け寄った。ひどく出血している。
車の主が病院まで乗せて行こうと後部ドアを開けた時、彼女はそれが霊柩車であることに気づいた。
車内には棺桶。横たわる男の顎にはホクロが……
彼女はハッとして腕時計に目をやると、ちょうど12時を指していた。
寧の呼吸はすでに止まっていた。

※注)本文中に「玻璃棺材」とあるのですが、直訳すると「ガラスの棺桶」……ちょっと現実味のない単語なので、普通に「棺桶」としました。