【中国語怪談話】出張先での出来事-2

今回のお話は、『出張先での出来事-2』です。


本文

『出差經歷-2』
結束一天的工作後,我回到飯店洗澡,
洗完後我卻找不到放在浴室外的衣服,於是一陣不安的感覺湧上心頭,[1]不知道為什麼我認為我的衣服可能會出現在房間衣櫃裡,於是打開衣櫃後果然看到我的衣服[2]被整齊的摺疊好放置在衣櫃中,
[3]大事不妙!這間房間只有我一個人,[4]總不可能有人闖入還好心的幫我摺好衣服吧……
傻愣一會兒後,不知怎地,我小心翼翼的[5]以緩慢的速度將衣櫃的櫃門[6]輕輕闔上
這時眼角隱隱約約看到一個身穿飯店服務人員衣服且長髮及腰的女子跪坐在床上,那布滿血絲的雙眼怒瞪著我,嘴裡喃喃的說道:你又來了……

<出典>
橘子亂說話:https://onl.tw/yYxSQTZ


解説
[1]不知道為什麼我認為

私は「なぜだか、ふと〜と確信した」と訳しました。
第六感を感じたという表現ですね。
「不知道」というのは「知りません/わかりません」という意味ですが、「不知道+疑問形」にして、若干湾曲した表現方法として使用することができます。

<不知道+疑問形>を使った例文
 我不知道他怎麼老是忘東忘西耶。
 (あの人さぁ、なんかいっつも忘れ物してない?)
  (直訳:なぜ彼はいつも忘れ物をするのか、私には理解できない。)

 不知道你是否已經收到我的email。
 (私からのメールは届いていますでしょうか?)
  (直訳:私のメールをあなたが受け取っているかどうか私は知りません。)

[2]被整齊的摺疊好

私は「きちんと畳まれて」と訳しました。
「整齊」とは整っている/揃っている状態を指します。
レストラン等で料理を複数注文して、すべての料理が出揃ったタイミングで発せられるのが「都齊了嗎?」という言葉です。
これは「(ご注文の品は)全て揃いましたか?」と聞いています。

<整齊>を使った例文
 你的電腦桌面很整齊又乾淨。
 (あなたのPCのデスクトップ、すっごいすっきりね!)

 我爸一直很自豪自己的牙齒非常整齊。
 (うちの父は、歯並びが良いことをいつも誇らしく話していた。)

[3]大事不妙!

私は「いったいどういうことだ」と訳しました。
「大事不妙」は、何か良くないことが起きた(または起きそうな)時に使うフレーズです。
「大事」は結婚や葬儀などの「人生の一大事」を指し、「不妙」は「芳しくない」という意味を表します。
「大事不妙」は物事の大小を問わず、最悪の結末がもたらされそうだという発言者の感情(焦り/緊張)を主に表します。
日本語の「やばい」に相当するのですが、昨今の表現方法「このパンケーキやばい!」等を伝えたい時には用いないことをオススメします……

<不妙>を使った例文
 有種不妙的預感。
 (なんか嫌な予感がするんだよね。)

[4]總不可能

私は「よしんば〜、〜するだろうか」と訳しました。
「不可能である」ことを「總」で強調しています。
「總」がつくことで、何か特定の一つのことを取り出して強調するという意味合いが強くなりますね。

<總>を使った例文
總之(總而言之),外出就隨身攜帶口罩。
 (とにかく、マスクは必携ってことだよ。)

 今年黃金週間 總算 能去台灣玩了!
 (今年のG.W.はやっと台湾に行ける〜!)

[5]以緩慢的速度

私は「静かに」と意訳しました。
「以」とは日本語の「〜を以(も)って」という意味に相当します。
本文を直訳するなら「緩慢な速度で」となります。

<以>を使った例文
 你想要說得流利,就要以中文思考。
 (スラスラと話せるようになるには、中国語で考えて話すことだよ。)

 若有任何更動,以本活動官方網站公告為主。
 (変更等につきましては、本イベントHPをご確認ください。)

[6]輕輕闔上

私は上記の「以緩慢的速度」と合わせて「静かに」と意訳しました。
「輕輕(輕輕地)」とは「そっと(動詞)する」という意味です。
対義語は「重重地」となるのですが、あまり聞いたことがない…かも…
日常会話では「用力地(力一杯)」「狠狠地(手加減なしで)」という表現の方が一般的です。

<輕輕>を使った例文
 我一躺下,貓咪就趴到我身上來輕輕地咬我的手指。
 (横になると、猫がすかさずやってきて指を甘噛みし出す。)

 海風輕輕地吹動我的頭髮。
 (海風がやさしく私の髪を揺らす。)


※ 記事にするために「湧上心頭」という言葉を調べたのですが、國語辭典に載ってなかったんですよね…
教育部重編國語辭典修訂本
どうやら「浮上心頭」と混同して使用されているようです。

※ 最後の「……你又來了」をどう訳すか、かなり時間をかけて悩みました。
みなさんならどう訳しますか?


訳文

『出張先での出来事(その2)』
その日の仕事を終え、俺はホテルに戻ってシャワーを浴びていた。
さっぱりして浴室を出ると、ドアの前に置いておいた着替えが見当たらない。そこで一抹の不安が頭をよぎる。なぜだか、ふと、服はクローゼットの中にあるに違いないと確信した。
クローゼットを開けると、果たして服はきちんと畳まれて置かれていた。
いったいどういうことだ……
部屋には俺一人。よしんば侵入者があったとして、ご丁寧に服を畳んで仕舞うなんて気の利いたことをするだろうか。
俺は少しの間立ち尽くし、どうしたものかと考えあぐねた。だが、静かにクローゼットの扉を閉めるしかなかった。
視界の端で何かをとらえた。ベッドの上に何かがいる。
ホテルの制服を身に付けた、腰ほどもある長い髪の女が正座をして、血走った目でこちらを睨みつけているようだ。
女の囁くような声が聞こえた。
「再訪をお待ちしておりました……」



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Last Updated on 2023年5月9日 by AKIsan