[中国出張録]09. 並ばない中国人とその考察

一年ぶり2回目の中国出張。今回は、上海の同人イベントを見た後、北京まで足を伸ばしました。
上海滞在中は、蘇州の友人宅に泊まらせてもらい、北京は一人旅でAirbnbを利用。現地人の生活様式を体験してきました。

さて、中国人は「並ばない」「順番を守らない」とよく言われます。
「並ぶ人」「並ばない人」について、少し考えさせられました。

例えば……
並ばない人、その1。
蘇州駅で新幹線のチケットを受け取るために窓口に並んでいたとき。
列の2番目に待っていた私に男性が声をかけてきました。「35分発に乗りたい(7分後には出発)んだけど、席の予約もしていないから、割り込ませて欲しい」。いいですよ、と前に入れてあげました。

並ばない人、その2。
北京で新幹線を降り、地下鉄に乗り換え。窓口で切符を買うときのこと。
私の前に10人ほど、後ろにも数人が並んでいる列の脇をスーッと通り抜けていく男性が。誰かの連れかしらと思って見ていたら、切符を買い終えた人のすぐ後に何食わぬ顔で割り込み、しれっと切符を購入してこっちに引き返してきます。その行為の一部始終を目で追う形になってしまい、当人とも目が合ってしまって、「あ、やばい。なんか悪態つかれたらやだな」と思ったのですが、彼は何も言わずに去って行ったし、彼が去った後は、何事もなかったかのように順番通りに切符を買いました。

並ばない人、その3。
万里の長城、八达岭からの帰りのバス乗り場で。
列に並んでいたら、少し離れた場所で停車していたバスのドアが開き、「あのバスだろ?」と列の後ろの方から前に押し寄せてきて、わらわらっと小走りで乗車し始める人たち。
北京市内までの直通バスの乗り場なので、並んでいた人は全員同じ目的で並んでいるし、北京市内からきたバスは当然ピストン輸送でまた人を乗せて市内に帰るので、他にも数台が待機中。
そんなに慌てなくとも、と前の人に続いてバスに向かう私のすぐ後ろで「走らなくても大丈夫。ちゃんと乗れるから」と連れを諌める声。その人だけじゃなく、口には出さなくても同じように考えてる人が慌てずに歩いてバスに向かっている。

体感的には、割り込みをする人は2%程度。その他の人はきちんと並びます。
日本人が怒りを感じるのは、割り込みをしたその人にというより、「管理をちゃんとやれ!」という点なのかも知れませんね。
割り込みをされて時間が遅れるのが嫌なのではなく、「みな同じ条件で待つ」が実現できない環境を作った組織に対して嫌悪感を持つというような。

ちょうど昨日、テレビ番組で、1964年東京オリンピック前の日本では、電車内でポイ捨て、痰吐きは当たり前だったと放送していて、出演者の皆さんが驚かれていましたが、私もビックリしました。

いまの日本では、秩序を保つための仕組みができていると言えると思います。「管理をちゃんとやれ!」の声が聞き入れられて、ちゃんと改善される、というサイクルが出来上がっているというか。
大行列になるときは係員がついて整理をしますし、数量が限定されているなどの特別な場合を除いて、時間がかかったとしても順番は必ずくるようになっている。
そういう仕組みづくりに対してとても注力してきた。
中国はどうかというと、「『ない』と言われているのにあるところにはあって、求めた者のみが手にすることができる」状態が慢性化していて、改善されるにはまだまだ時間がかかるのかなぁ、という印象です。
(※参照: [上海出張録]03.Comicup20に入場できない?

そんな中国人も、日本の空港では「きちんと並ぶ人」になっていました。
「わかっている人はわかっている」と言ってしまえばそれまでなのですが、日本は「平等な国(=バカ正直に並んでいてもちゃんと順番が来る)」だと認識されているのだと感じて嬉しく思うし、そういう違う文化に触れた若い世代が改善するきっかけを作って行くのでしょう。
昨今の中国を見ていると、それはそう遠くないのかもしれないとも感じます。

 
 

おまけの中国雑感7つ

1. 中国人は声が大きい?

北京から万里の長城まで直通バスの中では、乗客はみな常識の範囲内のお声でお話しされてました。
「大きい声」というだけなら、電車で井戸端会議に興じるおばさま達の嬌声や、海外ではしゃぐ日本人観光客の方がよっぽど声が大きいかな。

2. 中国人は無愛想?

地下鉄の自販機で切符を買うのに、20元札を投入して吐き出される、を繰り返していたら、バイトっぽい係員のお姉ちゃんが近づいてきて、「紙幣は5元札か10元札だけってここに書いてあんでしょ〜?」と中国語で怒られました。
いや、肌の色が黄色くても、国民とは限らないし、字が読めるとも限らないんだけど。
無愛想で不親切。そんな人が悪目立ちする。

かと思うと、古跡の音声ガイド貸し出しカウンターのおっちゃんは、「あんた日本人か?」と中国語で聞いてきたので「そうだ」と答えたら、「こんにちは!」と日本語で声をかけてくれたし、故宮博物院では、建物をバックに二人の衛兵を撮影しようと構えたら、二人ともいつの間にかこっちを向いていてニコニコしていたり。

無愛想な人は確かに多いけど、親切な人、人懐こい人もたくさんいます。

3. トイレットペーパー、どこに捨てる?

使用済みのトイペは個室内にあるゴミ箱に入れるので、帰国してからすぐは、流す前に躊躇する一瞬があります。

4. 幼児の股開きズボン

前も後ろもまるっと開いているんですねぇ。とはいえ、8日間の滞在中に見かけたのは5人くらい。ほとんどの幼児は普通のおズボンを履いていました。
でも、一度だけ、北京の地下鉄のホームで、ペットボトルに用を足させている母子を見ました。
お母さんはそのペットボトルのキャップを閉めると、後ろ手にリュック脇のポケットへ。他人から見えないようにする配慮とかはしないんだな……

5. キャッシュレス

滞在中はWeChatでの決済を活用しました。
友人に私のWechatアカウント宛に送金してもらってスマホで支払い。財布をスられる心配もないし、慣れると超便利。同じキャッシュレスでも、クレジットカードは一度も使いませんでした。カードで支払うようなお店にも行かなかったけども……

6. 荷物検査だらけ

地下鉄だろうと新幹線だろうと古跡巡りだろうと、荷物検査(空港でおなじみのアレ)が必ずあって、古跡では入り口で身分証の提示も求められます。
日本でも台湾でも、身分証を提示するのは何かの手続きか契約の時だけなので、ちょっと煩わしい。

7. 姿勢が良くなる

北京は歩く人が多い。そしてみな背筋が伸びている。猫背で歩いている人がいないんですよね。
自分の猫背にハッと気づいて、胸をはって歩くようになりました。
ちなみに帽子をかぶってる人も多くて、台湾なら「帽子を着用+化粧をしている」で外国人だと即バレするけど、北京ではそんなことも少なさそう。

 
 
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