「通訳」というお仕事の話 -part.2-

福原愛さんの中国でのインタビュー映像がFacebookで流れていたので紹介します。ちょっと古い映像で、2010年の韓国戦後のインタビューのようです。ピントのずれた通訳のために、ちぐはぐな問答になってしまっています。

インタビュアーはイギリス人、通訳はアメリカ人です。
愛ちゃんには「どんな質問にも中国語で答えられる日本人」と注釈が入っています。^^
コメント欄を読むと、通訳の彼は中国語学習を始めてまだたった4ヶ月の審判さんだそうで、急遽頼まれて通訳をやるはめになっただけで、プロの通訳さんではないようです。

この映像で面白いと思ったのは、
質問のポイントが掴めていないと、まったくちぐはぐな会話になってしまう
という点です。




インタビュアーの二つ目の質問は「2008年北京オリンピックのときに沈燕飛と対戦したときは2:3の接戦で負けてしまいましたが、2年前と比べて成長しましたね(今回は4:0の圧勝)。何か変えたことがありますか?」というものでしたが、通訳は詳細情報に惑わされてしまって、肝心なキーワードである「2年前と比べて」「変えたこと」が伝えられていないために、雞同鴨講(鶏と鴨が話してる=話が噛み合っていない)な状態になってしまっています。
※ 繰り返しますが、彼はプロの通訳ではなくただの審判です。たった4ヶ月なのに中国語の発音はかなり正確です。




インタビュアーが同じ質問を繰り返していることがわかるのか、愛ちゃんも途中で吹き出してしまっています(笑

通訳のコツは、
・伝えたい情報のポイントを見極める
・求められている情報を引き出す
という2点につきると私は考えています。

日本語は特に直接的な表現を嫌う傾向があるので、話がつい長くなりがちです。
私は、キーワードを控えておくためのノートを必ず携帯します。キーワードとともに、伝えたい情報のポイント(コストなのか納期なのか、GOなのかSTOPなのか、OKな条件とNGな条件などなどなど)を見極めて、ピントをずらさずにお伝えすることに注力するためです。

ところで、
「留学帰りの友人(または兄弟姉妹)と一緒に買い物にいくと、店員さんに「これいくら?」とあけすけに質問をするので、一緒にいるのが恥ずかしい」といった話を聞いたことがあるでしょうか?
「海外留学あるある」ですね。
海外で外国語を話す生活を長く続けると、どうしても「伝えたいことを的確に話す」「必要な情報を的確に聞き出す」ことに長けてしまいます。どうか大目に見てあげてください。^^

愛ちゃんのインタビュー全編はこちらからご覧になれます。
https://youtu.be/TE_jfqr9tEY

おまけ。
愛ちゃんと江宏傑選手の台湾での記者会見。愛ちゃんの見事な中国語が会見会場を和ませています。
https://youtu.be/5Wd0vEjKze8